龍馬プロジェクト女性部会&東海ブロック合同研修会を、10月23日に静岡県藤枝市にて開催しました。
講師に一般社団法人SACLABO代表 渡村マイ氏をお招きし
「誰でもできる!まちの宝の探し方」と題して、渡村さんの取り組む蓮華寺池公園周辺のリノベーションのまちづくりについて、現地見学も併せて行いました。会員17人、一般26人、合計43名の参加者がありました。
渡村さんからは、琉球大学在学時のお話から始まり、哲学科で学ぶ中で、沖縄の離島でこれまで続いてきた文化が失われ、それとともに言葉が亡くなっていくことに着目をし、島をまわりながら、失われていく自然と文化、言葉を取り上げていく研究を積み重ねてきたと伺いました。
東京の大学院を卒業後、地元藤枝市に戻ってきたとのことでしたが、「魅力がない」と思いどうしても外に出たかった高校生時代に気づかなかった、面白い生き方をされている「人」が多くいることに気づき、ライフワークを取り上げ発信する「藤枝おんぱく」という企画を観光協会という職を通じ、取り組み始めたとのことでした。
「おんぱく」とは「温故知新博覧会」の略で、藤枝市の場合は魅力ある「人」を目的地にしていく、「発地型」ではない「着地型」の新しいツアーを考え出していったとのことでした。他地域でもこの「おんぱく」という冠をつけた新たなまちの見せ方を展開しているようです。
渡村さんは、「まちが変わる」ということよりも、自分自身、まちに住む人、まちで仕事をする人の「意識を変えること」が大切なのではという結論に行きつき「地域の人の自主性を育てる」ことを中心にツアーを組み立てていったということでした。
今では、オーガニックマーケットを定期的に開いたり、まちのマイクロシアターを企画したりと、学生から大人まで「巻き込む」より「混ざりあう」ことを大切にしているというキーワードもありました。
「女子高生が案内する街歩き」という取り組みも、切り取り方を変えているため、非常に好評だということでした。
蓮華寺公園においては、行政が管理していく公園部分は、昔で言う「寺社の境内」、池の周辺は「門前町」ということをイメージし、「鐘の音が届く範囲」のエリアを民間の視点で主体的にマネジメントしており、新しい公民連携の取り組みを着実に進めている印象をうけました。
最後の教育の話では、現代の固定観念ではとらえきれない子どもたちの多様性と、これからの時代を切り開き想像するための地域を舞台にした学びと遊び、気づきと成長の体験を「あすはく」という企画を通じて実現していること。
「子どもの好奇心が先に立つ」ような教育現場を将来的には作っていきたいこと。
自己実現のための力を「地域」を使って実現していくことや、オルタナティブスクールのような仕組みを目指しており、龍馬プロジェクトの考え方も参考にしたいということの想いも私たちにお伝えいただきました。
会全体のまとめとしては、女性部会の主催ということもあり、女性参加者が多く、活気があったということと、また話の内容も、「自分たちになにができるか」という気づきにつながるお話が多く、ここから持ち帰った素材を使い、それぞれが動き出すことを期待したいと思います。
文責:龍馬プロジェクト 東海ブロック長 草地博昭
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