茨城県那珂市にある世界最大の核融合実験施設である那珂フュージョン科学技術研究所(那珂核融合研究所)を視察して参りました。核融合発電を社会インフラとしていくためには、産業界の役割が非常に重要であり、茨城県那珂市にある世界最大規模の核融合の実験装置である、那珂フュージョン科学技術研究所(那珂核融合研究所)視察を通して、核融合の重要性を学び、核融合発電の社会インフラ実現に向けて、多くの国民へ伝えていくことを目的に企画いたしました。
那珂フュージョン科学技術研究所(那珂核融合研究所)は核融合による発電を目指し、プラズマの研究開発や、ITERで使用する機器の研究開発や調達を行っています。
【ITERとは】
ITER機構とは、「ITER計画」というフュージョン(核融合)エネルギーが科学技術的に成立することを実証する為、人類初の核融合実験炉を実現しようとする世界7極(日本、欧州連合、米国、中国、ロシア、インド、韓国)35カ国で行う地球最大の超大型国際プロジェクトを実施する為に2007年に新規設立された国際機関です。
有史以来の人類の課題のひとつである「エネルギー問題」を究極的に解決することのできるオプションのひとつであり、また昨今の温暖化問題を中心とした環境問題への解決策のひとつでもあります。
核融合と核分裂は異なる反応で、「核融合」は安全性が高いのが特徴です。
核融合エネルギーのメリットとしては下記の5つのメリットが挙げられます。
・膨大なエネルギー、継続運転、ベースロード候補
・安全、メルトダウンの可能性がゼロ
・CO2又はその他の温室ガスの排出がゼロ
・高レベル放射性廃棄物がゼロ
・燃料源の枯渇する可能性がほぼゼロ
我が国からITER計画への貢献について顕著なものがあります。
D型コイル(超熱伝導トロイダル磁場コイル)は三菱重工や三菱電機などが製造を請負、中心コイル(超伝導中心ソレノイド導体)は古川電気工業や日鉄エンジニアリングなどが請け負っています。
このように国内産業界の総力を結集し、世界初の技術開発・機器製作に貢献しているのです。
フュージョンエネルギー(核融合エネルギー)のメリットとして挙げられるのが、カーボンニュートラル、豊富な燃料、安全性、環境保全性といったものが挙げられます。また次世代クリーンエネルギーとして期も大いに期待されています。現在、世界各国が国の政策として積極的に推し進めており、国際的競争が激化しています。那珂フュージョンエネルギー研究所では核融合エネルギーの早期実用化を目指しています。
また建設された世界最大のトカマク型超伝導プラズマ実験装置は、ギネス世界記録に認定されています。
勉強会終了後は都内に戻り、懇親会を開催しました。大変貴重な学びの場と会員同士の交流の場となりました。
今回の核融合エネルギー勉強会をきっかけに核融合発電を社会インフラとしていくためには、産業界・政界の役割が非常に重要であり、核融合の重要性を学び、核融合発電の社会インフラ実現に向けて、多くの国民へ伝えていけたらと考えています。
文責:龍馬プロジェクト全国会 関東ブロック長 松本 博明
2025.03.10
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