東海ブロック 第2回東海龍馬塾(開催日:25.5.17) 文責:神谷宗幣
皇學館大学教授、松浦光修先生を講師に御招きし、「日本人の心の歴史を学ぶ」と題して
全5回(第3回目は7月29日)講義を開催しています。
第2回目となる、今回のテーマは私が尊敬する吉田松陰や西郷隆盛も、その心の拠り所とした「楠木正成」です。
旧暦の5月25日が楠公の命日ということで、今月のテーマになりました。
講師の松浦光修先生は、皇學館大学で年間20時間かけて楠公の講義をされるのですが、
昨日はそのポイントを二時間に詰め込んでお話頂きました。
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講演概要は以下の通りです。
まず、江戸中期から昭和にかけて楠公は国民の英雄的存在となっていたが、
戦後のGHQの占領で教えてはいけない人物になった。
彼のエピソードで有名なのが湊川の戦いで自害する時の『七生報国』の心。
吉田松陰も七生説を書いている。
楠公の評価は時代と共に変化してきた。
足利時代には、当然逆賊として扱われ、江戸時代になってもあまり振り返る人はなかった。
しかし、1692年に徳川光圀が湊川建碑を行い、楠公を再評価したことで、
水戸学や国学を学ぶ侍が、楠公をモデルとした。
桜田門外の変に連座し獄死した佐久良東雄なども遺書に楠公を引用。
しかし、明治になって近代合理主義の知識人は楠公の評価をまた下げる。
福沢諭吉なども楠公の死は意味がなかったということを書く。
それでも、庶民の間では楠公はヒーローであり、大東亜戦争を戦った方々にも
楠公精神を受け継いだ方がいた。
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私が尊敬する吉田松陰や西郷隆盛がお手本にした楠木正成。
その歴史的評価を改めて学びました。
楠公とは時代が離れ過ぎていて、すぐに自分の気持ちを投影できないのですが、
形の勝敗ではなく、義や忠を重んじ、志をもって、戦う姿勢には私も共感を覚えます。
損得や勝ち負けで動く人が多くなった日本にあって、また今の時代、
楠公のような人物が再評価されるかもしれません。
最近、世の中の風にのろうと、勝ち負けに終始する人たちの哀れな様子を見ながら、
自分の『義』や『誠』だけは失いたくないな、と改めて思う時期に、よい学びを頂きました。
松浦先生いわく、
歴史はそれを見る人物の器でしか測れない、
とのこと。深いですね。納得しました。
同世代の人たちとこうした学びが共有できること、それが私が目指した活動です。
次回の東海龍馬塾は、7月29日。テーマは英霊の心と皇室の祈りです。
文責:神谷宗幣(龍馬プロジェクト全国会 会長)
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