関西ブロック 第14回関西龍馬塾(開催日:25.8.26)文責:足立将一
8月の関西龍馬塾は
銀行で支店長を務められた後
大阪府の公募の小学校校長に就任された先生をお招きして
学校現場の現状と課題
そしてそれを解決するための手段を
教えて戴きました。
ご講演のメインは
教師の問題点およびそれを許す風土とその改革
についてお話しいただきました。
私自身もお話を伺っていて
驚くことがたくさんありましたが
最も印象に残っているのは
職員に対して組織として管理を行うという概念がないということです。
校長と教職員が上司と部下という感覚が薄く
組織としてガバナンスが効きにくい状況があったそうです。
そんな中で校長に就任され
様々な改革を行われた実例を挙げていただきました。
此処に数点箇条書きであげさせていただきますが
~組織改革~
・休日出勤管理簿の作成・実施
・情報セキュリティ管理簿作成・徹底
・金銭を管理職のみが管理するよう変更
・自動車通勤の原則禁止
・夏休み等の長期休暇の朝礼の徹底(それまではなかった)
~行事・規律改革~
・入学式で校長が舞台下で子供と並列で実施されていたものを舞台上に
・入学式・卒業式で国歌をピアノ演奏に変更
・子供達の名札の着用の徹底
・運動会におけるリレーおよび順位旗の復活
・マラソン大会の順位表彰の復活
・登校時被る帽子の復活
・修学旅行先を広島平和祈念資料館から変更
・職員会議の廃止
お話を伺う中で
職員に対して校長はマネジメント力を
発揮しなければならないにもかかわらず
教職員に遠慮をし
なかなかリーダーシップを発揮できない風土が
これまで醸成されていたのだと知ることができました。
また学校現場において教師は
自ら判断を下すことがなかなかなく
前例踏襲を行いたがるということも
知りました。
こういった中で
これまでの学校の風土を変えるには
2つのキーがあると教えて戴きました。
ひとつは
校長のリーダーシップ
もうひとつは
教育長のリーダーシップです。
校長がしっかりと
学校運営および教育に対するビジョンをもち
それに基づき日々業務を行わなければならない。
その内容は
前例にとらわれず
保護者等の地域へしっかりと密着し
授業を巡回して
常にアンテナを張って
部下を育成するとともに
教育に集中できる組織を作っていくことに尽きるということです。
そして
教育長は市の教育行政に対して
しっかりとビジョンを持ち
その方向へしっかりと校長を導き
校長に対する強固なバックアップ体制を整え
教育委員会と校長とで市の教育行政を
よりよいものへと改善していく意識を
共有することが大事とのことです。
大阪府で行っておられる
民間人校長の採用
学校に対してしっかりとした管理体制をひくためには
非常に有効であると感じることができました。
そしてその具体例を市の学校全体で共有することで
少しずつでも学校の風土を変え
現場の先生の意識を変えていくことができれば
教育環境の向上もはかることが
できるのではないかと
教育行政に対する多大なヒントをいただきました。
今後学校現場を視察するにあたり
新たな知見をえることができ
非常に重要な学びの機会でした。
文責:足立将一
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